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ISO審査員は、報酬を得られるようになるまでに一定の準備期間が必要ですが、経験を重ねるほど価値が高まり、定年後も仕事を続けやすい職種です。ここでは、ISO審査員の将来性と、規格の改訂やAIの普及が進む時代における審査員の重要性について紹介しています。
ISO規格や企業のマネジメントシステムに関する専門知識を持つISO審査員は、経験年数が長いほど重宝される傾向にあります。長くISO審査員を務めているということは、それだけ多くの業界・業種の内情に詳しいということでもあるからです。そのため、定年後も安定した仕事が期待できます。
ただし、ISO審査員は報酬を受け取れるようになるまでに準備が必要です。ISO規格の知識や審査技術を学んで審査員研修コースに合格し、JRCAやIRCAといった審査員登録機関に登録して、ようやくスタートラインに立てます。資格を持っているだけではISO審査員として仕事を得るのは難しく、認証機関で現場経験を積み、知識やスキルを身につけることが、定年後も活躍できる武器になります。
また、ISO審査員として長く務め、豊富な知識と実績を持つ審査員になると、コンサルタントや研修講師、出版、執筆活動など、活躍の幅を広げる方もいます。
ISO審査員は、年齢を重ねても経験を活かしながら働き続けられることに加え、仕事を通じて学び続けられる点も魅力です。ここでは、ISO審査員として働く主なメリットを紹介します。
ISO審査員は、認証機関の社員として働く方法のほか、認証機関と業務委託契約を結ぶ外部契約審査員として活動する方法もあります。そのため、会社員としての定年を迎えた後も、外部契約審査員として審査の仕事を続けるという働き方が可能です。実際に、BSIジャパンの求人でも「80歳まで働ける」ことが打ち出されており、年齢を重ねても活躍し続けられる仕事といえます。
また、国際的な審査員登録機関であるIRCAの日本国内の登録者は4,283人(2026年6月末時点)で、平均年齢は55.4歳です。内部監査員なども含めた数字ですが、多くの登録者が企業での監査経験や資格をセカンドキャリアに活かしているとされています。
若くて経験が浅い方よりも、他社事例に詳しい経験豊富な方が求められるケースが多いことからも、50代以上のISO審査員の需要は少なくありません。ISO審査員の仕事は幅広い知識と経験がものを言うため、心身ともに元気なうちは現役として働き続けられる仕事です。
参照元:数字で知るIRCAジャパン|IRCAジャパン(https://japan.irca.org/company/number.html)
参照元:【ISO情報セキュリティ審査員】|BSIグループジャパン株式会社(doda)(https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3015498666/)
(2026年9月30日確認)
ISO審査員の仕事は、企業や組織が提供している商品やサービスの品質を守り、向上させるための支援活動でもあります。それは組織経営全体に繋がる支援であり、組織経営の一翼を担っているといっても過言ではありません。
また、さまざまな場所に赴き、審査する製品やサービスに詳しくなれるなど、知的好奇心が満たされる仕事です。年齢を重ねてもアクティブに動きたい、頭を使う仕事をしたいと考えている方にはぴったりです。
「AIが普及すると審査の仕事もいずれ無くなるのでは」と不安に思う方もいるかもしれません。しかし実際の規格動向を見ると、規格の改訂やAIの普及そのものが、ISO審査員の新たな活躍の場を生み出していることが分かります。
2026年には、環境マネジメントシステムのISO 14001が4月15日に、品質マネジメントシステムのISO 9001が9月16日に、それぞれ約10年ぶりに改訂されました。すでに認証を取得している組織は、おおむね3年の移行期間内に新しい版での審査を受ける必要があります。規格が改訂されるたびに、新しい要求事項を理解し、組織の移行を適切に評価できる審査員が求められます。
参照元:ISO 14001:2026年版が公開されました|IRCAジャパン(https://japan.irca.org/media/category02/2026-edition-iso-14001-now-available)
参照元:【2026年9月16日発行】ISO9001:2026の変更点・移行スケジュールを解説(https://activation-service.jp/iso/column/type-9001/339)
2023年12月、AIを開発・提供・利用する組織のガバナンス体制に関する要求事項を定めた、世界初のAIマネジメントシステム規格「ISO/IEC 42001」が発行されました。日本国内でも、この国際規格に対応した「JIS Q 42001:2025」が制定されています。AIを活用する組織が増える中、その組織が安全・公平・透明性のあるAI運用を行っているかを第三者の立場で確認する審査ニーズが新たに生まれています。
当メディアのスポンサーであるBSIジャパンでも、ISO/IEC 42001の主任審査員研修や、研修と試験を通じてAIマネジメントシステムの審査能力を証明する「ISO/IEC 42001 審査員プラクティショナー資格」を提供しています。従来のマネジメントシステム審査の知識を土台に、AI分野へ専門性を広げていく道も開かれており、今後AIに関するルール整備が進むほど、この分野に対応できる審査員の需要はさらに高まっていくと考えられます。
参照元:ISO/IEC 42001:2023|ISO/IEC JTC 1/SC 42(https://genorma.com/en/project/show/iso:proj:81230)
参照元:AIマネジメントシステムの確立:説明責任を果たすための第三者認証の取得(ISO/IEC 42001)|PwC Japanグループ(https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/column/ai-governance/ai-management-system.html)
参照元:ISO/IEC 42001 審査員プラクティショナー資格|BSI(https://www.bsigroup.com/ja-JP/training-courses/isoiec-42001-lead-auditor-practitioner-qualification/)
会計監査など他の監査分野の議論を見ても、AIは書類の要約や異常検知といった定型作業を高速化する一方で、最終的な適合判断や倫理的な視点に基づく責任は、引き続き人間の審査員が担うとされています。ISO審査も同様に、現場でのヒアリングや「マニュアルどおりに本当に運用されているか」を見極める判断力は、AIでは代替しきれない領域です。むしろAIによって定型的な文書確認業務が効率化されることで、審査員はより高度な判断業務に集中できるようになると捉えることができます。
参照元:監査AIエージェントとは?人の監査はなくなるのかもわかりやすく解説|マネーフォワード クラウド(https://biz.moneyforward.com/ai/basic/3547/)
最後に、ISO審査員の将来性について、これから目指す方からよく寄せられる疑問にお答えします。
A. 経験豊富な審査員ほど重宝される傾向にあり、定年後も外部契約審査員として活動を続けられるため、長く活躍できる職業といえます。加えて、2026年のISO 9001・ISO 14001の改訂や、AIマネジメントシステム(ISO/IEC 42001)のような新しい規格分野の登場により、審査員が活躍する場面は今後も広がっていくと見込まれます。
A. むしろ、AIを活用する組織のガバナンスを検証する新たな審査ニーズ(ISO/IEC 42001など)が生まれています。定型的な文書確認業務はAIによる効率化が進む可能性がありますが、現場でのヒアリングや最終的な適合判断は、人間の審査員に求められる役割として残ると考えられています。
A. ISO審査員は経験や専門知識が重視される仕事のため、むしろセカンドキャリアとして選ばれることが多い職種です。IRCAの国内登録者の平均年齢は55.4歳で、定年後も外部契約審査員として活動を続ける道があります。
当メディアでは、未経験からでもISO審査員になる方法を紹介しているので、これまでの経験を活かした転職先候補を探している方は、ぜひ参考にご覧ください。
引用元:BSIグループジャパン株式会社公式HP
https://www.bsigroup.com/ja-JP/about-bsi/careers/
創業120年の歴史と実績を持つ国家規格協会「BSI」の日本法人である「BSIグループジャパン株式会社」(以下BSIジャパン)マネジメントシステム審査登録、医療機器認証サービス、ISO規格を中心とした研修・トレーニングなど幅広いサービスを提供しています。
BSIジャパンの社員は全員中途で、20から60代と幅広い年齢の方がこれまでのキャリアを活かして活躍しています。ISO審査員の資格がなくても、関連業界・関連分野での専門知識・一定期間の業務経験があれば、入社後の審査員を目指すことが可能。そのサポート体制も充実しています。